コラム 第七回 Androidタブレットでマウスを使ってみる
ずっと画面を見ていると
おそらく長年紙の出版物を用いていた時代の癖でついついそうしているのでしょうけれども,ミィーティングの大部分の時間タブレットの画面を見つめっぱなしのJWが結構おられます。中には自分や他の人がコメントするときも,ステージで実演が行われているときも画面からほとんど目を離そうとしない方々もお見かけします。目への影響がちょっと心配です。
夜に照明を消した自室でちょっと試していただきたいのですが,電源を入れたタブレットを床に置いて,天井を照らし出してみてください。
……いかがでしょうか。明るいでしょう。
最大輝度にすると100均で売られているLED懐中電灯に匹敵するほどの明るさであることにおどろかれたのではないでしょうか。しかも,集会中はこの突き刺すような強烈な白い光を間近で見つめますので目が疲れるのは当たり前です。*1
目の疲労対策として5通りの対策が考えられます
1.画面の明るさのレベルを下げる
画面上端から下にスワイプするとクイック設定メニューを呼び出せます。
機種によって違う場合もありますが,この写真では時計のすぐ下にある左右にスライドできるバーが明るさのレベルを調整するバーです。
「明るさを自動調整」しない設定にしておくなら,自分で好みの明るさに変更できます。*2
2.画面のギラツキを抑えるフィルムを貼る
写真の鮮やかさは失われてしまいますが,ノングレアタイプ(つや消し)や反射防止タイプの保護フィルムを貼ることで反射を軽減できます。ブルーライトカットに効果があるとするフィルムも各機種ごとに売られています。ご自分で良いと思ったものをお選びください。
3.視力保護アプリをインストールする
ブルーライトカット,スクリーンフィルター系のアプリをダウンロードして画面をマイルドにする方法があります。スクリーンフィルター,ブルーライトというキーワードでGoogle Playで検索すると無料のものも有料のものも見つかります。評価が高く,使いやすいと感じたものをインストールしてみてもよいでしょう。
4.画面を見つめる時間を減らす。
これが一番かんたんです。画面から目を離したり,目をつぶるなら光は直接目に入らなくなります。
朗読中に研究記事を目で追ったり,聖句を黙読する場合は仕方ありませんが,誰かが実演したりコメントしている場合などはどうでしょうか。その人が口にした言葉を手元の記事上の文章と見比べてしまうのはなぜですか?自分でコメントするときは,記事を抜粋して文章を読むだけではなく,司会者の顔を見て,信仰の表明となるコメントを,自分の言葉で短く行なうよう励まされています。心がけ次第ではタブレットを見なくても済む時間は実は以外に多いのです。
5.目と画面の距離を離す
目からの距離を光源から離すなら,単位面積あたりの光量は距離の二乗に反比例して光は弱まります。
でも,手が届かないほど遠ざけてしまうと今度は操作ができません。この点を解決する手段がAndroidには残されています。
それは,マウスを使うことです。microUSBケーブルで有線接続もできますが,私のおすすめはBluetooth(ブルートゥース)という方式の無線マウスです。*3
ブルートゥース対応の製品の包装には次のようなロゴマークが目印として必ずついています。
ブルートゥースで接続可能な電子機器はマウスだけでなく,イヤホン,スピーカー,キーボード,スマホなどたくさんあります。ブルートゥースで機器を接続することをペアリングといいます。
ペアリングの仕方
タブレットの設定からタブレットのブルートゥース機能をオンにします。
ブルートゥースマウスのスイッチをオンにすると,しばらくしてタブレットは使用可能なデバイスのリストにそのマウスを追加します。
リストに出現したマウスを選択するとペアリングされます。
画面にマウスカーソルが現れるとマウス操作が可能になります。
(その日の日々の聖句の左にマウスカーソルが出現したAndroidタブレットの画面)
基本的には
左クリックでタップ操作
右クリックは戻るキーのタップ操作
センターホイールで上下スクロール
という操作ができ,ドラッグ操作も可能です。
Android端末に対応しているかどうかを必ず確認してから購入するようにしましょう。*4
マウスを使うもう一つの利点
マウスを使うとストレートネック防止効果が期待できます。うつむいた姿勢を長時間続けるとストレートネック症候群という首の骨のカーブが失われてしまう病気になります。
タブレットを手に持って腰掛けた状態でうつむいたまま姿勢は下の図の首に負担がかかる角度に近いと思います。しかも目との距離は30センチ前後になってしまいます。
こんな姿勢と距離で液晶テレビを見るような人は普通いませんが,ミーティング中にタブレットを見つめ続けている人はそれと同じ負担を首と両目に強いているということを忘れないようにしましょう。
マウスやタブレットは太腿の上では安定しません。それで硬めの板状のものを膝において(私はアタッシュケースを使っています)その上にタブレットスタンド(百均で買えます)を置き,タブレットセットします。
この時タブレットはできるだけ遠ざけるようにし,手元のマウスで操作すると,首の曲がる角度を相当浅くできます。また目からの距離は1メートル程度になりますので目の疲れもかなり楽になりました。
ブルートゥースキーボードも同時に使えますので,公開講演のノートを取るときはノートパソコンに近い操作感覚になります。ただし両手がタブレットに届きませんから,誤ってタブレットを膝から落としてしまわないよう注意しましょう。こうなるとWindowsタブレットの2in1タイプを買ったほうがいいんじゃないかという気もしますね。
では,また次回!!
*1:慶應大学の最近の研究によるとバイオレットライトには近視の進行を抑制効果があるようです。ですが強い光を直接見つめるなら目は確実に疲れます。
波長の短い紫色の光で近視の進行が止まる?慶応大が発見 | ハザードラボ
*2:もし明るさを自動調整するという項目にチェックが入っていたり,バーの右にある太陽のマークにAがついているなら明るさ自動調整機能がオンになっています。このAはオートの頭文字です。
*3:iOSでマウスを使うには初心者には難しい裏ワザを使わなければなりません。Windowsでは大丈夫です。
*4:「bluetooth マウス android対応」でGoogle検索すると対応機種が簡単に見つかります。私はマウスはロジクール社のM557,キーボードはエレコムのTK-FBP069を使用しています。今はもっと良い製品も出ていると思います。